サウンド レコーダーを極める

概要

サウンド レコーダー(以下SRと表記)はWindowsにもれなくついているソフト でありながら、いまいち正当な評価がなされていないような感があります。

SRは、比較的簡単にOggVorbisやmp3、AC-3などの音声をエンコード、デコードできるソフトであり、 編集機能はSoundEngineに及ばないとしても、 LAME ACMを使うことで、GOGO.DLL依存のSoundEngineとは比較にならないほど高音質の mp3ファイルを生成することが可能です。

フリーのAviUtlという動画編集ソフトでも音声をエンコードすることができますが、 SRのほうが圧倒的に使いやすいです。 SRはMSの最高傑作です。SRこそPCオーディオを楽しむ唯一の手段です。

ちなみに当方WinXP SP3です。それ以外は知りません。。。

用意するものは各種acm(LAME ACM、Vorbis ACM ,AC-3 ACMなど)です。 検索すれば、すぐに出てくると思います。 インストールは、それぞれについてくるinfというファイルを右クリックしてインストールするだけ。 このように簡単なところもSRのいいところですね!

エンコードするファイルを開く

SRでエンコードしたいファイルを開きます。 開けない場合は録音しましょう。

録音のテクニック

SRは60秒たつと録音が終了するようななっています。 そこで、SRで60秒以上の録音をするときは、60秒ごとに何回か録音を繰り返すと、 その回数分だけ「長さ」が大きくなります()。 必要な「長さ」になったらスライダを先頭に戻し(位置が0.00秒)、 上書き録音することで、その壁を越えることができます。 録音したら、「編集」で「現在位置から削除」をしておくと良いでしょう。

また、作った無音の長いファイルを保存しておくと、 これを次から開くことでこの作業が省略できます。

ファイルが用意できたらエンコードです。 ファイルの名前を付けて保存でダイアログ下の「変更」を押し、形式と属性を設定してOKを押します。 名前をつけて保存します。 拡張子はwavです。無圧縮wavとの混同を避けるため(mp3).wavなどとしておくと良いでしょう。

エンコード形式について

SRには標準でいろいろな形式にエンコードできます。 SRは本来音声(電話とか、ボイスレコーダー)を扱うために作られた節もあり、 音質的にあまりすぐれたものがありません。

そんなSRですが唯一音楽用途にも使えるものがあります。 それはADPCMです。 IMA ADPCMとMicrosoft ADPCMとがありますが、 Microsoft ADPCMのほうが、ノイズが少ないように感じます。 圧縮速度のはやさも魅力です。

mp3はLAME ACMを入れないと使い物になりません。 LAME ACMは、標準のままだと、88kb/sから160kb/sまでしかABRを選択できません。 しかし、次の方法で変更できます。

コントロールパネル→サウンドとオーディオデバイス。
サウンドとオーディオデバイスのプロパティが出てくるので、
ハードウェアタブ→オーディオCODECをダブルクリック。
オーディオ CODECのプロパティの画面が出てくるので、
プロパティタブ→Lame ACM MP3 Codecをダブルクリック。
Lame ACM MP3 Codecのプロパティの画面が出てくるので設定ボタンを押します。

Lame ACM MP3 Codecのプロパティの画面

smart encodeは、聴くに堪えない設定を隠します。
MinとMaxをそれぞれ128と192にして、Stepを16にしておけばよいと思います。
testのところでキーボードの→や←を押すと、範囲が分かります。

C:\WINDOWS\system32\lame_acm.xmlを直接編集することでも、同じことができますよ。 非推奨。

AC-3って何?

AC-3とはいわゆるドルビーデジタルのことです。DVDの標準の音声です。 AC-3 ACMをインストールすることで、SRでAC-3にエンコードできるようになります。 BeSweetとかffmpegとかでもAC-3にエンコードすることはできますが、 使いやすさではSRの圧勝でしょう。 サンプリングレートは48000Hzにするのが無難なようです。 ただし、SRのサンプリングレート変換は極端に音が悪くなります。どうしたものか。

気をつけること

SRでエンコードしたファイルはすべてwavになります(上述)。 実際はRIFFという入れ物に入っています。 SRで作ったmp3ファイルはそのままmp3プレイヤーなどで聞くことはできないと思われます。